屋久島でリモートワーク

島の人と話すと、意外とリモートワークしている島民がいるらしいことは分かっていますが、まだ少数派だと思います。今回の記事は、私たちはどう屋久島からリモートワークしているかを紹介したいと思います。

仕事の紹介

私と妻は基本的にパソコンを使った仕事をしています。共通部分としては動画会議、文書でのコミュニケーション。私はプログラミング、データの解析や変換などの仕事をしています。データのやり取りはインターネット経由が多いですが、データ量が多いと数TBの外付けハードドライブを郵送したりします(これは、島に住んでいなくても同じですが)。

基本的は自宅で働く

パソコンに向かっていることがほとんどなので、家を設計するときにそれを前提とした仕事部屋を作りました。紙に印刷することもたまにあるので、妻と私の机の間にプリンターを置くスペースを開き、広めの机を作ってもらいました。

ミーティングはそこまで頻繁ではないので、一応二人が同じ部屋で作業しています。ミーティングの時間がかぶる時は一時的に違う部屋に行ったりしますが、特に困ってはいません。

あとは、机に一人ずつの有線LANをつけてもらいました。東京の場合は近隣に回線のユーザーがが密集してWiFiが不安定だったので、念のためつけました。現在はそういった干渉はほぼないのですが、大容量の通信などには助かっています。有線はつけられるなら非常にお勧めです。

屋久島ならではのこと

屋久島は自然災害が多いので、影響をできるだけ減らすためにバックアップが必要です。私たちは電気とインターネットがあれば仕事ができるので、この二つに対してのバックアップを導入しています。

電気のバックアップ

以前屋久島の電気供給事情に関する記事を書きましたが、今回は停電をメインに説明しようと思います。私たちは安房電気利用組合(安房電気)を使っていますが、農協線(種子屋久農業協同組合)については他の利用者の話を元に書いていきます。

台風以外でも、雷を伴う嵐などでに2〜3時間停電することがあります。2024年の台風10号の影響での安房電気エリアの停電は約24時間。20年間住んでいる人によると、これは安房電気では最長だったとのこと。一方、農協線のエリアは2-3日くらい。こちらは範囲が広いため、被害を受けやすく復旧に時間がかかることが多いようです。

バックアップとして500Wh の大容量バッテリーを用意し、ネットワーク機器(光ONU、ルーター、Wi-Fi アクセスポイント、NAS)は無停電電源装置(UPS)につないでいます。UPSで2-3時間ぐらいの停電を乗り越えることができます。ただ、24時間の停電となるとこのバッテリーはやや不足気味だったのでさらに大きいバッテリーを買おうと思っています。ソーラーパネルで充電できるので、停電が長引いても冷蔵庫などに使えて便利です。

光回線ONT、ルーター、WiFi、NASが繋いでいるUPSの様子。ロフトの奥の方にあって、ケーブルが散らかりがち、、。

インターネットのバックアップ

光回線は現在屋久島のほぼ全域に提供はされていますが、大規模な災害が起こった場合、集落の中心から離れるほど復旧時間が長くなりがちです。我が家はそこまで離れていませんが、2024年の台風10号では1週間ほど光回線が使えない状態でした。

いくつかのバックアップ方法がありますが、今の所、楽天モバイルの回線にピクセラSIMフリーホームルーターを利用しています。ピクセラのルーターを選んだ理由は、優先LANポートあるので、既存の家のネットワークに簡単に導入することができた。

森の奥に住んでいる、とか、携帯の信号が弱い、などの状況ではStarlinkの方が適切かもしれなませんが、今の所は楽天モバイルで十分です。

注意すべきなのは、停電時は楽天モバイルの回線が落ちるので、農協線エリアに住んでいる方は本格的にStarlinkでのバックアップを検討した方がいいかもしれません。

出張について

出張先によりますが、意外といろいろな行き方があります。前提として、屋久島空港からは鹿児島・福岡・伊丹への直行便があります。また、2時間弱で鹿児島市内に移動する高速船トッピーという選択肢もあります。

海外の場合、国際空港が離れていない鹿児島または福岡からの便がある場合はスムーズです。が、朝早い出発だと朝イチの屋久島便でもタイミングが合わないため、結局便数の豊富な東京経由が多くなりがちです。東京で行き帰りそれぞれプラス1泊あると、天候不良や遅延の影響があっても乗り換えが安心です。

国内の場合、東京より北は東京または伊丹乗り換え。伊丹から関空のアクセスがそんなに良くないので、以前検討はしましたが実際は使っていません。

屋久島空港は小さいですが、三都市への直行便があります。

広島(尾道)にも何回か出張で行ったことありますが、高速船と新幹線で行きました。九州新幹線のさくら号はのぞみ号と違って指定席が一列2席+3席ではなくて2席+2席なので幅に余裕があって快適です。朝7時発のトッピーに乗って鹿児島中央駅から乗り継ぎ、尾道に着くのが15時ぐらい、ホテルのチェックインの時間にちょうど良くなります。

福岡まで飛行機、そこから新幹線、というコースもありますが、結局はトッピーが安くて到着時間はあまり変わりません。鹿児島空港と鹿児島中央駅がかなり離れている(高速バスで40分)ので、飛行機から新幹線への乗り換えはあまりスムーズとは言えません。

おわりに

職種によるとも思いますが、私たちの場合はバックアップを導入してほとんど不安なく離島でリモートワークができるようになりました。

不明なことやもっと説明して欲しいところなど、コメント欄やメッセージで教えていただけるとフォローアップの記事を書くはげみになりますので、よろしくお願いします。


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